熊本市の旅

0.はじめに

せっかくなので最期にもう一つ旅を入れることにしよう。そうだ、九州にはまだ行ってなかったな。言わずもがなだが、位置ゲーでは初めてという意味である。九州内の鉄道路線は、沖縄モノレールを含め全て走破済みである。ということで今回は熊本市をチョイスしてみた。時間の都合で飛行機で熊本へひとっ飛び。後は市電をちょっと巡って新幹線で帰ってみよう。飛行機だと位置情報の取得には適していないので。空港の場所と帰りの新幹線のバランスから言って適当な場所だと思う。

熊本市電は当然ながら(?)1日乗車券を発売している。なので、それを利用して一通り回る。後は鉄道線で戻ってみよう。時間的に博多までは在来線(鹿児島本線)が使えるぞ。博多からはさすがにのぞみに乗らないと戻って来れない。

と思っていたのだが、実は手元にnimocaがある。もちろん、でんでんnimocaではなく西鉄のやつである。そして、熊本市電でnimocaを利用すると2乗車目の運賃が割引される。それを計算すると、1日乗車券を購入するよりnimocaを使った方が安いじゃないか!ということで、確か元々は小倉競馬場に通うために(!?)購入した(と言うよりはチャージした)nimocaを今回利用することにした。

1.プランニング

熊本までは飛行機で移動する。熊本空港(阿蘇くまもと空港)から熊本市内へは、以前は肥後大津駅行きの無料シャトルバスを利用したが、今回は時間の都合でリムジンバスを利用する。市電の電停に近いのは水前寺公園前バス停のようなので、そこでバスを降りて市電に乗り換え。健軍町電停から折り返して、田崎橋電停へ。田崎橋からは途中辛島町電停で乗り換えが必要だが、上熊本駅前まで移動すれば、市電はクリアできる。ここから在来線で行けるところまで行って、後は新幹線で帰る。熊本から博多まで新幹線は在来線とはかなり違うコースを通るため、乗り換えのタイミングが難しいが、どうやら博多まで在来線で移動できるようだ。ということは、博多までは在来線(鹿児島本線)で移動し、博多から山陽新幹線で帰京することになる。

まとめると、こうなる。
羽田空港~熊本空港~水前寺公園前バス停・市立体育館前~(熊本市電)~健軍町~田崎橋~辛島町~上熊本駅前・上熊本~(JR鹿児島本線)~博多~(山陽新幹線・東海道新幹線)~東京

在来線にある新幹線の駅が、筑後船小屋と久留米だけとは(新鳥栖はまあまあ近いところにあるけれど)、なかなか気軽に新幹線に乗れないな。でも、あまり近接してると並行在来線を3セクに転換しやすくなるのだろうか。肥薩おれんじ鉄道の区間は、利用状況から見て妥当な区間なのかもしれないけれど。

うーん、上熊本から出る熊本の民鉄熊本電鉄にも乗りたかったな。御代志の駅が改装されてかなり雰囲気が変わったらしいのだが、今回は残念ながら時間の都合で(今回のパワーワードか?)断念することにした。もし生きていれば再訪問することもあるだろうけど。 続きを読む 熊本市の旅

えちごツーデーパスの旅

0.はじめに

特に休みをもらったわけでもないが、通常の週末で少し長い旅をしてみよう。そう考えて行き先を検討した。基本的にJR線は一部の新線を除いて走破済みなので、位置ゲー(駅メモ!など)を基準にして考えることにした。すると、新潟県・長野県の一部(弥彦線、飯山線、北越急行など)が未走破であることに気付いた(もちろん、位置ゲーでの話である)。

そのエリアを満たすきっぷはあったかな?あった!新潟エリアを回れるえちごツーデーパス、えちごワンデーパスというものがある。これは通年発売なので、時期を気にしなくてよい。

参考までにフリーエリアを記載しておくと、ワンデーパスの方は、JR信越本線宮内~新潟間、越後線出雲崎~新潟間、上越線小千谷~宮内間、弥彦線全線、上越新幹線長岡~新潟間(特急券が必要)、磐越西線新津~日出谷間、羽越本線新津~村上間、白新線全線、米坂線坂町~小国間、ツーデーパスの方はJR信越本線直江津~新潟間、越後線全線、上越線越後中里~宮内間、飯山線津南~越後川口間、只見線小出~大白川間、北越急行全線、えちごトキめき鉄道全線(妙高はねうまライン、日本海ひすいライン)、弥彦線全線、上越新幹線越後湯沢~新潟間(特急券が必要)、磐越西線新津~野沢間、羽越本線新津~府屋間、白新線全線、米坂線坂町~小国間となる。

新潟から上の方は(羽越本線、磐越西線など)は走破済み、それに大雨による水害で一部区間で運転が制限されている。一方、南の方の北越急行やえちごトキめき鉄道、飯山線あたりは未走破である。少しお値段は高くなるが、ツーデーパスの方を利用することにした。ということは、2日間使わないともったいない。よし、2日間かけて回れるところを回ろう。かなり昔に旧信越本線、北陸本線の跡を辿って富山までの第3セクターの旅をしたことがあるのだが、どうやら駅メモを始める前だったようだ。

1.プランニング

まず、位置ゲーにおける新潟県内の未訪問路線をチェックすると、
ステーションメモリーズ!(以下駅メモ):只見線大白川~藪神間、信越本線茨目~来迎寺間、飯山線足滝~内ヶ巻間、大糸線平岩~姫川間、弥彦線矢作~弥彦間、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン二本木~妙高高原間、日本海ひすいライン市振~親不知間及び浦本~谷浜間(えちご押上ひすい海岸は言うまでもない)、北越急行美佐島~くびき間(ほぼ全区間)。
駅メモ!OurRails(以下アワメモ):羽越本線新津~府屋間(全区間)、磐越西線新津~豊実間(全区間)、只見線大白川~小出間(全区間)、上越線土樽~宮内間(全区間)、信越本線茨目~亀田間(ほぼ全区間)、飯山線足滝~越後川口間(全区間)、大糸線平岩~糸魚川間(全区間)、弥彦線全線、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン妙高高原~新井間、日本海ひすいライン市振~谷浜間(全区間)、北越急行六日町~くびき間(ほぼ全線)。
駅奪取:羽越本線水原、月岡(取り漏れ)、磐越西線豊実~新関間、只見線大白川~藪神間(ほぼ全区間)、信越本線茨目~来迎寺間、三条、東三条、加茂、田上~古津間(新幹線から取れなかった所だろう)、飯山線足滝~内ヶ巻間(ほぼ全区間)、大糸線平岩~糸魚川間(全区間)、弥彦線弥彦、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン妙高高原~関山間、日本海ひすいライン市振~谷浜間(ほぼ全区間)、北越急行美佐島~大池いこいの森間(ほぼ全区間)。
トレすご:信越本線茨目~前川間、亀田、越後石山、弥彦線全線、飯山線全線(長野県内も)、只見線大白川~藪神間(ほぼ全区間)
トレすごタウンはどうでもいいや。

うーん、区間が多すぎるのでとりあえず駅メモ!基準で考えよう。只見線はちょっと運行状況が怪しい、大糸線は離れすぎている、というよりえちごツーデーパスのエリア外である(JR西日本の管轄だからな)。という理由で外した。それ以外で回れそうなところを回ることにした。 続きを読む えちごツーデーパスの旅

山形・秋田・青森・岩手・宮城の旅(JR東日本株主優待券の旅)後編

5.旅行3日目(仙台~ゴール)

今日の予定から言って少し余裕があるので、いつもより遅く起きる。と言っても朝食バイキングなのであまり遅いと混雑する。7時過ぎには1階のレストランへ。またしても手をアルコール消毒してビニール手袋をはめておかずを取る。うーん、ビニール手袋付けたままだと食べにくいな(外していいんじゃないの?)。

3日目の朝ご飯

ホテルを出て駅に向かう。ここは仙台駅じゃなかったな。時間に余裕があるので、地下鉄に乗ることにした。仙台市営地下鉄は、まず南北線が1987年7月富沢~八乙女間が開業しその後泉中央まで延伸された。その後時を経て2015年12月に東西線が開業した。開業の1週間後に乗りに行ったのは楽しい思い出。南北線に乗っていたら時間がなくなったので、八木山は諦めて仙台駅に戻り、JR駅に入場する。そうだ、職場に萩の月を買うと約束していたな。仙台駅構内の土産物屋さんで購入する。やっぱりお高いな。

仙台市1000系

頑張れベガルタ仙台

仙台市地下鉄路線図

ここからはルートの都合上、常磐線に向かう。次の列車は普通原ノ町行き。新幹線を除くと新庄からずっと701系祭りが続いているな。引き分けをはさんで10連敗のような気分だ。常磐線については特急で一度通っているので、その時取れなかった駅を取ればいい。はずだったが、やはり通信エラーで一部取り漏れる。トレすごタウンはあまり真剣にならない方がいいな。トレすごは取り漏れた逢隈、双葉を無事ゲット。駅メモについては問題なく取れている。ここまで来ると回数稼ぎ(20回アクセスで『はじめまして』称号が取れる)が目的だが、そこまで回数を稼げるのか疑問ではある。

701系原ノ町行き

原ノ町に到着。4分乗り換えでいわき行きに接続している。余裕があるとはいえ、陸橋を越えるのは面倒だ。ふと、乗ってきた原ノ町止まりの列車を見ると、後ろにE721系が付いている?騙された!(誰に?)さて、次の電車は?おお、ついにここでE531系が登場した。側面に監視カメラが付いた付属の5連だが、これでようやく新庄から続いた701系地獄から解放された。クロスシートを探し陣取る。この区間を普通列車で通ることってあまりなかったなと、のんびり車窓を眺める。まだ完全とは言えないが震災からの復興は進んでいるように見える。 続きを読む 山形・秋田・青森・岩手・宮城の旅(JR東日本株主優待券の旅)後編

山形・秋田・青森・岩手・宮城の旅(JR東日本株主優待券の旅)中編

3.旅行1日目(スタート~大館)

いつもなら、非自動化券のため有人窓口から入場して、Suicaの処理とか何とかわずらわしい人々をかわす目に遭うのだが、今回は自動化券である。つまり、自動改札を通過できる!と言って、調子に乗って連絡改札から入場したのだが。

東京駅の新幹線改札で、乗車券と特急券を重ねて改札機に入れる。が、弾かれる。「入場記録がありません」だと!?連絡改札では、マニュアルに従い紙券を投入してSuicaをタッチしたのだが。近くにいた係員に聞くと、入場時のICカードをタッチしてくださいとキレ気味に対応される。キレたいのはこっちだよ!で、Suicaをタッチすると無事通過できた。ようやく入場できたが、思ったよりスムーズじゃなかったな。ホームに上がり、列車の到着を待つ。E2系1000番台か。もうあのシシャモ(400系のことである©SUPER BELL”Z)じゃないんだね。当然のように(?)仙台行きのやまびこと併結している。お乗り間違えのないように、と案内しているが指定席なので大丈夫だろう。

E2系1000番台

E2系1000番台側面

ところで、少し疑問が。特急券を見ていると料金が特(在来線):940 幹特(新幹線):2800となっている。当初の計算では、東京~新庄間の最繁忙期料金を料金表から6250円と読み取ったので、その4割引で3750円と考えていたが、実際は10円安い。10円ぐらい気にしなくていいかもしれないが、やはり気になるので調べてみた。旅客営業規則の条文を引用すると訳が分からなくなるので、手持ちのJTB時刻表を参照しているが、東京~新庄間を利用する場合は、東京~福島間の新幹線料金4670円(最繁忙期)に福島~新庄間の在来線特急料金2510円(最繁忙期)から530円引いた額を加算することになる。そう考えると、料金は4670+2510-530=6650円となるはずだが、上の料金と合わない。どうやら在来線部分(山形新幹線のことです)は、通常期特急料金2110円が適用されるように見える。そうすると、4670+2110-530=6250円となり上記と一致する。つまり、東京~福島間:4670→2800円、福島~新庄間:2110-530=1580→940円となり、券面の料金表示と同じになる。これでようやく安心して寝られる。

さて、東京駅を定刻通りに出発した。しばらくは見慣れた光景が続く。いつものように、上野駅付近で博物館動物園駅(廃止)をチェックインして、地上に出てあの通勤新線と並走する。早くも徐行区間に差し掛かる。地震の影響がこんな所にも?いや、ここはさいたま自由市民の圧力で減速してる区間だったな。それでも昔よりは多少スピードアップしている。 続きを読む 山形・秋田・青森・岩手・宮城の旅(JR東日本株主優待券の旅)中編

山形・秋田・青森・岩手・宮城の旅(JR東日本株主優待券の旅)前編

0.はじめに

今回も例によって去年もらった株主優待券を使わないまま年が明けて、使用期限の5月が迫ってきた。と言うことは今年も大型連休に使わざるを得ない。前は有効期限の延長というのがあったけど、さすがにこれだけコロナが終息に向かっているのに特別扱いもないだろう。

さて、今回はどこに行こうか。だいたい東日本管内で3日程度と決めているので、回る範囲は自ずと決まってくるものだが。敢えて行きたいところを挙げるなら、まず五能線、そしてなかなか通る機会のない奥羽本線の新庄~秋田間だろうか。しかし、五能線はやはり遠すぎる。こまちで秋田に直行しないと日程的に厳しい。よって、五能線ツアー(リゾートしらかみ)はボツとなった。そして、位置ゲーの観点から言ってまだ青森県に到達していないことに気付いた。

上記を勘案して出てきたコースは、東京から新幹線で新庄へ、そこから奥羽本線を青森まで北上、新青森からは新幹線で盛岡まで南下し、その後は東北本線で仙台まで下る。そのまま進むと福島で経路がバッティングするので、常磐線に逃げる。常磐線内は時間に余裕があるので鈍行を利用する。

さらに付け加えると、なぜだか過去の旅で仙石線を通ることが多く、その影響で東北本線の小牛田~仙台間が手薄になっていることに気が付いた。そのため、今回は石巻に立ち寄るのを止めて、まっすぐ南下することにした。実は今回は、過去数回実施した通過連絡運輸が含まれない。やろうとすれば青森~盛岡間を青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道でつなぐこともできたのだが、それをやると日程が長くなりすぎる。また連絡社線での途中下車ができるかどうか確信が持てなかったので今回は見送ることにしたのであった。だが、よく調べてみると可能なようである。
第76条 旅客は、旅行開始後、その所持する乗車券によって、その券面に表示された発着区間の着駅(中略)以外の駅に下車して出場した後、再び列車等に乗り継いで旅行すること(以下、「途中下車」という。)ができる。ただし、次の各号に定める駅(連絡接続駅を除く。)においては途中下車をすることができない。
(1) 全区間のキロ程が片道100キロメートルまでの区間に対する普通乗車券を使用する場合は、その区間内の駅。ただし、列車等の接続等で、接続関係等の都合により、旅客が下車を希望する場合を除く。
(2) 第46条及び第47条の規定によって発売した乗車券を使用する場合は、当該乗車券の券面に表示された発駅又は着駅と同一の特定都区市内又は東京山手線内の旅客接続駅。(註:つまり東京都区内、特定市内、東京山手線内発着の話である)
(3) 前条第1項第1号イの(ロ)に規定する区間に発着する普通乗車券所持の旅客は、その区間内の駅。(註:大都市近郊区間とそれに接続する会社線の話)
(4) 自動車線区間の駅。ただし。運輸機関が指定した駅を除く。
(以下略)
(東海旅客鉄道株式会社旅客連絡運輸規則より抜粋)

でも、今回は結局通過連絡運輸を止めることにした。青森~盛岡間を普通列車でつなぐと時間がかかるので。決して窓口トラブルを避けるためではない。

1.プランニング

では、今回のルートだが、東京から山形新幹線で一気に新庄へ。そこから秋田に向かって奥羽本線を北上する。大曲からは秋田新幹線が合流するが、そこまでは普通列車しかない。秋田新幹線開業前までは山形~秋田間に特急こまくさが走っていたが、やはり東京~山形~秋田の輸送パターンを想定していたんだな。こまち運転開始で縮小され、山形新幹線の新庄延伸でトドメを刺され、この区間は普通列車だけになってしまった。秋田からは新青森まで普通列車を乗り継ぐ。新青森からは東北新幹線で並行在来線の終点盛岡まで移動、その後は仙台まで東北本線を南下する。仙台からは常磐線を経由して東京へと戻るが、直通の特急ひたちは乗車済みなので、敢えて鈍行を乗り継ぐことにした。時間が許せば各駅に停まる方が位置ゲーにとっては有利になる。通過列車から駅メモ、アワメモ、トレすご(トレすごタウン)を取るのは至難の業である。結局今回のルートは以下のようになった。

東京(都区内)~(東北新幹線・山形新幹線)~新庄~(奥羽本線)~秋田~(奥羽本線)~新青森~(東北新幹線)~盛岡~(東北本線)~仙台~(常磐線)~いわき~(常磐線)~日暮里(都区内) 続きを読む 山形・秋田・青森・岩手・宮城の旅(JR東日本株主優待券の旅)前編