緊急事態宣言とステイホーム週間

さて、コロナ禍(渦でもなければ鍋でもない)が相変わらず巷を賑わせています。政府の緊急事態宣言が出されたのが4月7日、その後週末の外出自粛の要請が出されました。にも関わらず平日は普通に出勤せよとはなんでしょうか。時差出勤、テレワークをお願いするとか言われても平社員の力ではどうにもならない。世間知らずの都知事さんは上司にお願いしてくださいなどと意味不明なことを口走る始末。あのですね、こちらから上司に進言してもたいてい却下されます。そんなに必要なら企業の経営陣に働きかけてくださいよ。社畜は上からの命令に絶対ですからね。

テレワークだって設備が必要です。自宅などのネット環境(もちろん光回線などのブロードバンド回線)、会社の社内LANまたは共有サーバに接続するSSL-VPNサーバ、仮想デスクトップのツール(VMwareの何か)が必要です。自宅などで作業するための作業端末(ノートPC)も必要ですよね。テレカン(電話会議)するなら、それなりのツール(Webexとか?)も必要になります。そういう必要設備を考えず、とりあえずテレワークしろといってみたり、中にはテレワークできない会社にペナルティをなどとトンチンカンなことを抜かす評論家まで出る始末(不適切な投稿であるとしっかり通報はしておきました)。

それでも東京を初めとする地域での感染者が減らない(平日の出勤はマシになったが、それでも人は多い)ことに気付いたのか、某都知事は大型連休をステイホーム週間などと言い始めました。4月25日~5月6日までは仕事するな、家にいろと。まあ、今のところ作業進捗的には問題ないから休んでもいいですけどね。

しかし、現場ではその期間を休みにする動きはないようでした。気になって担当営業に連絡したのですが、カレンダー通りだよ、というありきたりなお返事。最近無駄金を使ってやたらと東京都がCMを打っているのを知らないんだろうか。

ところが、月曜日の朝、現場のリーダーから電話がかかってきました。上位会社(現場の元請けではないですが)の決定で、4/27,28を現場休暇とする!ということでした。なんだそれ?月曜の勤務が始まってから言われても、でも下請けとの調整があったのかも。さて、とりあえず担当営業に伝えると、そうか分かった、とまだ伝わってなかった模様。しかし、その後折返しがあって、緊急事態宣言などを受けてそのような決定になったと、もっともらしく言うのです。政府が発表している以上従うのは当たり前だろう、などと営業は言うのですが、じゃあ金曜日のあの反応のなさ、そして週が明けても全くそんな動きがなかったことはどう説明する?この会社やっぱり動きが悪いな、社員のことあまり思ってないな、と不信感ばかりがつのる結果になったのでした。

連休中の平日はもともと有休を入れていたけど、それは現場の休暇として扱われるとのことで、有休消化とはならないようです。それはよかったのですが。会社に対する信頼度(忠誠度)がさらに下がってしまいました。コロナが収まったら転職するんだ。いや、半分冗談ですけど、そうならないことを願っています。

 

新型コロナウイルスと自粛要請について

新型コロナウイルスが世界各地で猛威を振るっています。あちこちのテレビなどでいろいろな説明がされているので、ここで今さら説明する気もありませんが、気になることがありますので、それだけは書いておきたいと思います。

初めに書いておきますが、自分は感染症の専門家でもないし、医療関係者でもないので、内容の正しさについては保証しかねます。ただ、一般的に考えて適切と思われることを書いているつもりです。

テレビなどの報道を見ると、今日は東京都で感染者が何人出ました、死者は何人です、○○県では、といった具合にやたらと詳細な情報を流しています。それを記憶しておかないと、後でクイズ番組で不利になるのか?と訝るほどに異常に細かいです。そして、感染力は従来のインフルエンザの3倍くらい、病原性はインフルエンザよりも高い、それは分かるのですが、まるでかかったら必ず重症化して死亡するかのような印象を与えるような報道の仕方に疑問を覚えます。

どうもテレビの流す情報を見ていると、まるで今までのインフルエンザとは違う、この新型コロナウイルスは非常に悪質で、絶対に移っちゃいけません、他人と接触しないために狭い空間に集まってはいけません、満員電車もいけません、会社に行ってもいけません、お店もなるべく閉めてください、みんなマスクをしなさいとかなり神経質ですね。しかし、他人との濃厚接触(今年の流行語になるかも)を避けるとか手洗い、うがいをするとか、いつものインフルエンザと何が違うのかよく分かりません。

新型コロナウイルスは、気付かないうちに移ることがある、移ると重症化することがある、場合によっては死亡することもある。これって、今までのインフルエンザと同じなんですが。むしろ、インフルエンザが流行している時もこのぐらい用心すれば感染する人も、当然亡くなる人も減らせるわけですが。致死率(致命率とも言う)が高いとか死亡者が多いとか言う人もいますけど、インフルエンザの年間死亡者数は多い時で1800人ぐらい、今の新型コロナウイルスの死者は109人(4月時点で)なので、このまま推移するなら(年末まで終息しなければ)400人程度でしょう。

海外ではとか欧米ではとか言って根拠もなく不安をあおる人もいますが、海外の生活様式に比べて、日本はかなり清潔な国であると言えます。持病がなくても重症化することがある!なんて言われてますけど、アメリカの肥満率知ってます?しかも、アメリカの肥満体なんて日本の比ではないです。そういう人たちは潜在的に糖尿病などの病気を抱えています。しかも、日本と違って国民皆保険(よーするに健康保険のことです)に加入する仕組みがない国の国民の持病なんてどうやって把握するんですか?名指しもよくないけれど、海外のサッカー選手やアーティストの人たちが、今に日本もスペインやフランスやイタリアみたいになる、と根拠のない恐怖をあおるコメントをしていますが、今から日本がヨーロッパの生活様式になることはあり得ないし(彼らみたいに不潔になったり、個人主義的に勝手な行動を取ったり)、彼らの主張には何の科学的根拠もありません。

そんなことよりも、一番恐ろしいと考えているのは、感染リスクを抑えるためという圧力による外出の制限、また飲食店などの短縮営業や休業の方です。インフルエンザレベルの感染者や死亡者のために、経済活動を大幅に制限して、逆にそれによって生活ができなくなる、経営破綻や失業による生活苦が問題だと思います。

介護施設や密集しやすい場所での感染症の流行は今に始まったことではありません。特養ホームやデイケアの施設には必ず入口に(その他施設内各所に)アルコール消毒液が常備されています。それの意味は、介護関係者なら分かるはずです。では何が変わったか?感染症が起きやすくなったわけでもなく、格段に悪性の病気が発生したわけでもない。ただ、病気の登場の仕方が印象的だったので(ここでは細かく言いませんけど)、マスコミがおもしろおかしく取り上げて、事のついでにクラスターだとかオーバーシュートだとかそれっぽい言葉を使い出したわけですよ。

で、デマに惑わされやすい大衆がマスクを買い占めたり、トイレットペーパーを買い占めたり、急に騒ぎが大きくなって来た。同調圧力によって、外出制限なるものが幅をきかせるようになった。しまいには、あまり能力の高くないような各地の首長が外出規制、テレワーク(在宅勤務)とか言い出した。これは単なるブームでしかないと自分は考えています。もし、感染症に対してそれだけの対策をするべきなら、インフルエンザが流行したら、同じことをしないといけない、職場で誰かが風邪を引いて休んだらいちいちその職場内を消毒して回らないといけない、となるはずです、むしろそうでなければならないことになります。

はっきり申し上げて、新型コロナウイルスが重症化して死に至る数よりも、経済活動が制限されて、お店が経営破綻したり、倒産によって失業して生活できなくなった人が死に至る方が余程確率は高いと思います。重症化するのは、持病(糖尿病や呼吸器系など)がある人か、抵抗力が弱い乳幼児または高齢者が多い。そんなことは過去のインフルエンザでも同じです。

ちょっと話が逸れますけど、今の高齢者は数が多すぎる。人生100年などとよく分からないことを言ってますが、働かない(生産性のない)人間ばかり増えても、現役世代は生活が苦しくなるばかりだし、今の現役世代が年金をもらう頃には原資が尽きているかもしれない。(年金を食いつぶす)生産性のない年寄りを優先して、若い人が経済死することが世の中のためになるのでしょうか。アメリカの若者の中には、この新型コロナウイルスをBoomer removerと呼ぶ人もいるようです。直訳すると老害排除者(するもの)とでもなるでしょうか。

感染症を防ぐことも大事ですが、みんなでマスクをして外に出ない(仕事もプライベートも)ことで病気がなくなるでしょうか?インフルエンザは毎年流行するし、そのたびにこんなことをするのでしょうか?新型コロナウイルスが終息して、インフルエンザの流行時にいつもと変わらない行動を取るとしたら、今の日本人は随分と知能レベルが低下したなと嘆かざるを得ません。ただでさえ景気の低迷が長く続いて(財務省の言うことなんてハナから信用してません)先行き不安なのに、不確定なものに怯えてさらに悪い方向へ進んでいく、それでよいのでしょうか。

もちろん、自分が感染しているかもしれないという想定の下行動することは必要だと思いますが、必要以上に経済活動をやめてそれによって生きることができなくなる方がずっと問題だと思います。世間では、やれ検査がどうの、医療崩壊がどうのといってますが、その後に控える経済崩壊(もう始まってますけど)に目を向ける人があまりに少ないことに失望、というより絶望しています。ここで、新ダーウィン説とか言い出すともめそうなので控えますけど、何が正しいのかやがて分かる日が来ると思います。その時に日本が滅んでいないことを切に願うばかりです。

銭闘の続き

昨年末の忘年会の時に給料の話が出て、なんだかんだあった結果、年明けの1月より給料が見直されることになりました。そういう認識であったのですが。

さて、年が明けました。給与の計算の仕方から1ヶ月ぐらいはズレるので、それを勘案しても2月くらいからは上がるんだろう。つまり1月分は据え置きだったわけですね。ところが、2月分(3月支給)も上がらない。さすがにこれは?となるのも無理はないと思います。

世間では、何だか騒がしく、自分の職場も感染症の感染者が出たからテレワークだ何だとバタバタしている状態で、タイミングとしてはあまりよろしくないかもしれませんが、担当営業と話をする機会もなかったものですから、思い切って確認してみました。「給料が上がらないんですけど?」と大谷ばりの165キロストレートを投げ込んでみたわけですが。

「じゃあ確認してみるね。」と軽く返答のあった後、しばらくして答えが返ってきました。「やっぱり7月からだね。途中入社でもそこは特別扱いにならないから。」と一見まともそうな回答がありました。そこで、そうか、ふーん、などと言うバカなやつだと思われているのは非常に腹立たしいですが、この会社ではその程度の対応しかしないだろうということはある程度想定はできているので、ますます忠誠心(愛社精神というのでしょうか)が下がっていくだけだな、と客観的に考えることにしました。

そもそも、これは普通の昇給ではないという原点を営業が忘れているのが問題です。まさか新型コロナに脳をやられたわけではないと思いたいですが。入社する時点で希望の年収を提示して、会社はそれを了承しました。それに沿うように給与体系や諸手当を計算して出してきたので、こちらもそれを信じて了承したわけです。ところが、その後想定通りの額面に至らなかった。それを担当営業は始め会社の給与体系について十分理解していなかったので(その担当営業も最近入社したらしい)、見込みが違ったと説明しました。それを是正するために、基本給や手当などを見直し、希望の額になるように社長に話をすると言って、その結果年俸制とか何だかいろいろ出てきたわけですが、結局年明けから見直した給与体系で出しましょうという話になったはずでした。

その経緯を無視したのか忘れたのか、普通の昇給と同じ扱いをされては困ります。どうせ7月に上がるんだからいいじゃないか。そう思われるかもしれませんが、半年の差は意外と大きいかもしれない。そうでなかったとしても、とにかくこの会社は社員との約束を守らないんだな、という悪い印象はこの後もついて回るでしょうし、もしいい話があればそちらへ簡単になびくことも想像に難くないでしょう。あえて客観的な書き方してますけど、この静かな怒りがお分かりいただけるでしょうか。

僕が会社を辞めたわけ(4)

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僕が会社を辞めたわけ(1)
僕が会社を辞めたわけ(2)
僕が会社を辞めたわけ(3)

会社の問題あり、現場の問題あり、様々な要因で人は会社を離れるものです。そんなわけで新しい会社にやってきました。

ここは、ソフト開発系のエンジニアが多く、ネットワークに関してはノウハウも仕事も少ない様子でした。ネットワーク関係が弱いから、そこを強化していきたいという話は理解できるように思いました。

ただ一番問題に感じたのは、営業たちがネットワークの業務というものを理解していなかったこと。よく彼らはインフラエンジニアという言葉を使いましたが、これは何かというとネットワークとサーバ系を一緒にした、いや混同した言葉なのでした。つまり、ネットワークの仕事もサーバ構築の仕事も、彼らのフィルタを通すとインフラと言う言葉に変換され、両者の区分はなくなります。

最初の仕事は、サーバ運用がメインだけどネットワークの仕事もあるという現場でした。既存の現場への増員ということであまり心配はありませんでした。いざ、現地で説明を聞いてみると、なるほどメインは業務基幹サーバの運用保守でネットワークの仕事はほぼ無いようでした。実際にネットワークらしき仕事としてはUnixサーバへのフィルタ設定の追加ぐらいで、iptablesファイルの編集なんてサーバエンジニアで対応できることだし、ネットワークエンジニアが出るまでもない、いや今までそんなファイル触ったことないわ!ということは100%サーバの仕事だな。やれやれ。

そんな現場も人員削減のため1年で終了になり、次はようやくネットワークの設計に。と思ったら一緒に請け負った仕事がネットワークの運用保守だったために、気が付けば自分も設計から外され、他の部下たち(自社の協力会社)と一緒に運用保守をする羽目に。自分は通信キャリアの経験があるのに、ビギナーがするようなネットワーク監視をさせられ、時には入るはずだった設計チームから素人相手のような雑な扱いをされ、その他いろいろありましたけど妙なストレスの溜まる現場でした。

そんな現場も元請けの大チョンボのあおりを受けて3ヶ月で終了(後から人が足りないから延長してくれないかと言われましたが、丁重にお断りしました)。次は何だ?サーバの仕事?これが悲劇の始まりだったとは。相手先の面談で話を聞いているとどうもサーバの話しか出ない。にもかかわらず担当営業(こいつがとんでもないクズだと分かるのはかなり後でした)が大丈夫ですと安請け合いしてあっさり決まりました。

お仕事はサーバの設計でした。今度はWindowsサーバです。名前は聞いたことあるなという程度のシロートに任された仕事は、サーバの設計、具体的にはOSのバージョンアップに伴う機能の検証と設定の見直し及び実装でした。それを聞かされた瞬間???となったのは言うまでもありません。しかもWBSを更新して進捗を報告せよと言われるも、何をすればいいのか分からない状態で全くお手上げでした。常駐先の担当者(リーダー)は忙しそうでとても質問できるような空気ではなかったし、そもそも何を聞けばいいのか分からない!ルータのコマンドが読めないやつにいきなりBGPの環境を構築しろと言ったらきっとこんな感覚になるんだろうな。

最初の1週間は地獄でした。いや、その後も地獄でしたけど。混沌の1週間をなんとかやり過ごしましたが、週末にはたまらず営業に連絡しました。「この仕事は無理です!」それに対する返答は、「そうか、まあがんばってね」というなんともふざけたものでした。やつの人間性を知っていれば納得したかもしれませんけど。その後も何をしていいか分からず途方に暮れる毎日。社食などがなく、お昼に連れて行かれる高い食堂での食事が財布に響きましたが、それよりも毎日の業務がとにかく苦痛でした。何をどうしたかもはや記憶がありませんけど、案の定倒れました。無駄に我慢強いことは時にデメリットになる、そう悟りました。

仕事は当然休職になったわけですが、ここの営業は無神経なのか成績に追われているのか次の案件探しに引きずり回されました。いつ復帰できるか分からないのに、そういう対応が症状を悪化させるかもしれないのに、こいつらダメだなと遠ざかる意識の中で何となく思ってましたが、なんとか次の現場が決まりました。今度はやっとネットワークの設計です。通勤は大変だけどようやく自分に適した仕事が回ってきた。と初めは喜んでおりました。

仕事の内容はよかったんですが、現場の人たち(元請けでもある)に少々、いや結構クセがあり、それに悩まされた印象もあります。ここも案件を複数抱えてそれを回している現場なのですが、それを担当しているのはプロパーで、我々のような下請けはそれをサポートする役どころとなります。そのため、こちらは仕事の分量や状況が読めず、来た仕事をこなすだけとなります。これは結構きついです。今まで工程管理はあまりしてなかったとは言え、チームの作業は決まっておりだいたい今はこんなフェーズです、残りこんな作業がありますというのは見えていたのですが、今回はそれがない。複数の案件があり、それを把握しているのは担当のプロパーだけなので。しかも、成績(売り上げ)みたいな指標があり、それに向かって躍起になっているからろくに説明もしてくれません。しかも、必要な情報を握り込んでいて、聞けば教えてくれるが案件の全体像が分からないので聞きようがない。しかも成果物のレビューでそれを突っ込んできて答えられないとなぜ分からないんだと怒る。理不尽もいいところです。それでも、ネットワークの仕事だからと我慢して続けていたのですが。

そんな状況の中でもどうにかやってましたが、理不尽な案件リーダー(とりあえずそう呼んでおきます)のせいでついに限界が来てしまいました。その仕事は他部署から回ってきたのですが(経緯は当然ながら分かりません)、システムの更改作業の手順書を作ってくださいというものでした。依頼元でヒアリングをして資料を受け取り、作業にかかったのですが。ここで理不尽リーダーが理不尽を発動します。手順書に体制表がない。機器にアクセスするIPアドレスがない。よって、この手順書は不備があるからダメだ。とおっしゃるのです。確かに普段の継続案件ではこちらがシステムの内容を完全に把握して(客先からほぼ全権委任されてますので)、そのようなデータは揃っていますが、今回は他部署からの依頼で手順書というか手順の概要を作ってくださいという依頼です。細かいデータの掲載などは依頼されていないし、いただいたフォーマットにもそのような記載はありません。にもかかわらず理不尽リーダーは、データが足りない、これではダメだと強弁するのです。話し合ってもご意見は変わらないようでした。そんなこんなである日の長時間に及ぶレビューという名の拷問の後、ついにキレました。もう無理だわ。ということで2度目のお休みになったのでした。

さすがにこれではいけない。年に1回のペースでリブートしていては仕事にならない。しかも、ここのポンコツ営業はネットワークとサーバの区別も付かないやつらばかり。ネットワークを強化すると言いながら彼らは勉強しているのか。ただ社長に叱責され目の前の数字しか見ていないような営業は信用ならない。そう結論付けました。できれば、自分がネットワークとサーバの違いを懇々と指導してあげたかったのですが、遠くの現場にいる以上それも叶いません。例によってお休み中ながらまたしても担当営業が次の案件探しましょうみたいなメールを寄越してきたので、キッパリともうこんな会社ではお仕事できません、ごめんなさいと正直に告げました。

そうだ、ここの会社を紹介してくれた今はマネージャとなった彼とのお話し合いがありました。あなたは何を言っているんだ、なんで辞めるなんて言うんだ!?と迫る彼にハッキリと言いました。ここの営業は未だにネットワークもサーバも区別が付いてないじゃないか。またインフラの仕事ですとか言って訳の分からない(語弊がないように補足すると自分は門外漢であるという意味です)サーバ仕事をやらされてはたまったものではない。それに1年に1回倒れるなんて,どんな仕事の取り方をしてるんだ?と、駅前の居酒屋で押し問答を繰り広げておりました。酔っ払いのケンカよりはややマシな程度ですかね。それでも、ネットワークを強化したいという要望のために会社のサーバに役に立ちそうな遺産を残していったので、そんなに文句を言われる筋合いはないのではと思います。本当は若いエンジニアたちにネットワークを教えて、勢力を拡大したいと思っていたんですよ。アホな営業が明後日の方向を向いた案件を持ってこなければ、実現したはずなんですけど。

自分に仕事を辞めても生きていけるほどの蓄財があればいいんですけどね。それもないのに辞めて大丈夫だったのか?実は、昔の仲間とのつながりというのが多少なりともありまして、その集まり(飲み会)の場で悲惨な現状を話していたところ、昔いた会社の営業と連絡が取れるから聞いてみたら、と言われていたのでした。そんなわけで飢え死にすることもなく、失業保険をもらうこともなく、何とか生きているわけですが。

誰も自社から入ってくるわけでもなく(ネットワークに対する関心の低さでしょうか)、仕方ないので他社の若手に熱血指導をしておりました。教育自体は好きなんです。理不尽な扱いに怒る理由もそれと多少は関係があるかもしれませんね。通り一遍の説明だけで、ローカルルールだらけの現場の仕事をそつなくこなす新人なんているわけないだろう。しかし、悲しいかなそんな甘えた考えを持つ業界人は案外多いのです。

現場レベルでの入退場の話はもっと細かくなりますけど、書くのも大変だし(どこかで書いた気もする)、複雑だし身バレも心配なので(別に構いませんけど)、気が向いたらどこかで書きます。

僕が会社を辞めたわけ(3)

ようやく、IT業界というものに慣れてきて(一番立場の弱いネットワーク方面ですけど)、前の会社を業界特有の様々なストレスとあの頭のヘンな課長のせいでズタボロになって退職したあたりから、このお話は始まります。

会社を辞めてどうしようか、少し休んでから考えようと思っていたある日のこと、昔の職場(YRP方面)の人から電話がかかってきました。「今何してるの?」と聞かれ、正直に色々あって前の会社を辞めたことを話しました。すると、「暇なんだ?じゃあ、うちに来いよ」と言っていただきました。正直どうしようか迷ったのですが、先方が自分の仕事を評価してくれている、また仕事をして欲しいと言ってくれていることが嬉しくて、復帰することにしました。

今回はその人の所属会社に入る形で、元の職場に入ることとなりました。通常であれば、以前経験したように面倒な面接などがあるのですが、経験者ということで上位会社との形式的な面接を経て、晴れて慣れ親しんだ現場に帰ってくることができました。仕事は、以前していたものとは別のラインでしたが、知っている人も多くあまり抵抗なく入れました。

ただ、ちょっと引っかかったのが、「キミ本当に帰ってきてよかったのかい?」と上位会社の部長(現場にいないくらいエラい人)に言われたことです。なんでそんなことを言うんだろうか?前の会社では、自分の意思を無視して勝手に引き抜かれたんですけどね。と言うと、部長が(?_?)みたいな感じになったので、よくよく話を聞いてみると。。。例の課長(あの言葉は控えましょうか)が、僕くんが辞めたがっているから終了にしたいと言ってきたんだよ。だから帰ってくると聞いて、いやいや戻ってくるんじゃないかって心配していたんだよ。という内容のことを言われて愕然としました。あいつ、やっぱりゴミだったな。あ、言っちゃった(^_^;)

業務内容は今まで通り、ただなかなか検証環境がうまくできず(作業者の未熟なせいだと思われます)、終電近くまで作業したり徹夜することもありました。ですが、ここの会社は(深夜休日とかは関係なく)時間制でのみ給料を計算するシステムでしたので、働いた分は給料がもらえました。その点はよかったんでしょうか。

人間関係は概ね良好でしたが、ただ一部の若い連中が「オレの方が先輩だ(入社年だけの話ですよ)」と理解不能な先輩風を吹かせて、不愉快な言動を取ったことは忘れないと思います。そんなに技術もあるわけでもないのに、何を根拠に偉そうにしていたのか。そんな彼らも会社の給料が安いことを理由に去って行きました。

そんな自分に転機が訪れたのは、4年後のこと。折しもリーマンショックが世間を騒がせてから数年がたった時でした。今さらリーマンのせいにするなんて、なんて稚拙な経営なんだろうと思っていましたが、人事制度の見直しと称して、いろいろ給与面の改悪が発表されました。中でも一番は見なし残業(出た!)を25時間とし能力給に含めるというもの。じゃあ、その分能力給は増額するのか?しませんでした(*_*)それって実質の賃下げじゃないか!それに怒って大事な中間層が次々に辞めていきました。

自分もそれに不満でしたし、その時転職を検討し始めました。それに加えて、1年間で現場を5回ぐらいは変えられたこと、しかも進行中の案件から外されて別の案件に回されたこと、最後に所属したチームには同じ所属会社のメンバーがいましたが、彼から想定外の嫌がらせ(パワハラ)を受けたことが決定打になりました。それによって一層を検討するようになったわけですが、その年末に納会がありました。そこで自分を散々振り回した元請けの課長と会う機会があったのです。ここで、あっちこっち振り回して悪かったね、これに懲りずにこれからも頼むよ、ぐらいのお言葉はいただけるものと思っていました。むしろ、自分の出世のために他人を振り回しておいて、その程度のあいさつもできない人間なら即座に袂を分かつべきだとも思っていました。ところが、かけていただいた言葉は自分の想像の遥か斜め上を行くものでした。「こいつ、すぐ言い訳するんだよ」。何を言っているのか、即座に理解できませんでしたが、たぶんこの人の無茶ぶりを回避するために言った言葉をそういう風に解釈してるんだろうな、そう理解するように努めました。なお、謝罪はおろか労いの言葉も皆無でした。この瞬間、自分の腹は決まりました。

年が明けて、担当営業を呼びつけました。「会社を辞めることにしました」と伝えると、営業の反応は意外とあっさりしたものでした。ある程度は覚悟ができていたのかもしれません。ちょっと現場の方は想定外だったようで、少し慌てた様子でしたが。それよりもあのパワハラ野郎が最終日までしつこく絡んできたのには閉口しました。自分の楽しみを奪われるのがそんなにイヤだったのか。遊んでいたオモチャを取り上げられる子供のような抵抗ぶりには呆れるほかありませんでした。

さて、これからどうするか。会社を辞めるのは簡単だけど、次の仕事がないと生活が厳しくなります。これまた、幸いと言いますか、職場で半年ばかり一緒に仕事をしていた人が別の会社に入っており、その人から今ネットワークのエンジニアが足りないから来てくれないかというお話をかなり前からもらっていました。そんなわけで、彼の会社にお世話になることになったのですが。。。