0.はじめに
ステーションメモリーズ!©(以下、駅メモとする)の攻略(駅の思い出)については、首都圏はあと少し。その他の地域としては、静岡県がもっともコンプに近いエリアとなる。前回やらかした取りこぼし(飯田線)も無事回収できたので、残るは大井川鐵道のみとなった。
残したつもりはないのだが、必然的に後回しになってしまった。終点で他路線とつながっているわけではないし、関東からの微妙な距離が災いして気軽に行ける所でもない。一度走破してしまえば、余程のことがない限り再訪することはない所だが、そういう意味では今回は余程の理由となる。
うーん、そうは言っても大井川鐵道はなかなか魅力的な路線である。古くから観光用SLを走らせ(おそらく本格的な観光用としては日本最古、あのやまぐち号よりも歴史がある)、日本唯一のラックレール式(アプト式)路線もある。が、自分が感じる魅力はそこではない。いや、否定するわけではないですが。昔他社で活躍していた車両を譲り受け、今なお現役で走っているのである。かつての近鉄特急(吉野特急)、南海特急、東急だっけ?の勇姿を見ることができる。富山とか広島もそうだけど、昔の塗色で走っているのは結構涙ものなんですよ。
1.プランニング
静岡ぐらいなら18きっぷだけで何とかなるだろう、と思っていた。そう、静鉄ならそれでよかろうが、今回は大井川鐵道である。しかも、井川線の終点井川まで行かなければならない。ゲーム的にはレーダー使えばいいのだが(長島ダムの手前からでもよさそうだが)、乗り鉄としてはやはり最後まで行きたい。となると、18きっぷでは日帰りできないことが判明した。静岡に投宿するほどの余裕はないので、やむなく新幹線利用することとした。でも片道は在来線で何とかなるようだ。帰宅時間がエラいことになるが、次の日が休みなら大丈夫だろう。
2.スタート(または回送)
久々に新幹線ひかりで移動。ひかりに乗るのはいつ以来かな、あ、前の飯田線からの帰りも乗ったか。列車は三島を過ぎる。「次は静岡に停まります。」あー、静岡か。とボーッとしていてふと気付く。やべー、静岡で降りるんだった!普段はのぞみで通過する所だから気付くのが遅れたか。
静岡で無事に(?)新幹線を降り、在来線のりばへ。普段は新幹線で通過するか熱海から在来線コースだから、この乗り換えルートはなかなか見慣れないアングルである。(例の)興津発の浜松行きに乗って、東海道本線を下る。3両編成、しかもトイレなし(211系5000番台)である。また例の嫌がらせか?そろそろ313系に統一しませんか?ここからは見慣れた光景が続く。でも、新幹線って速いな(小並感)。島田まで行く人が新幹線を使うと聞いた時、なんてもったいないと思ったけれど、実際に島田(金谷)まで移動してみると、なるほど便利だわ。
3.金谷~千頭
金谷に到着。いつもはフェンスの向こうに見ていた大井川鐵道ののりばに向かう。連絡改札があるようだが、よく分からないので正面から。駅舎に入ると行列ができている。どうやらSLかわね路号の出発が近いようだ。と言っても今は隣の新金谷が始発駅となっている。急行券を買い求める人が多い中、大井川周遊きっぷ(2日間)を購入する。何となくだが、古の(?)青春18きっぷ(1枚で1日分)の券面に似ている。ちょっと感動。なぜ2日間用かというと、2日間と3日間有効のきっぷしかないからである。まあ、元は取れるので気にしないが。
金谷駅ののりばに出ると、待っていたのは16000系(元近鉄特急)。近鉄特急と言えば、スナックカーとかビスタカーといった愛称が付いていることが多いが、吉野特急の当車にはそういうものはない。あえて言うなら新エースカー(京橿特急)の流れを汲むものらしい。南大阪線では2両または4両の固定編成で最大6両で運行され、2両編成の特急に驚いたものであったが、おかげで地方への転出も容易だったのかもしれない。正面の特急マークが普通になっているのは悲しいが、それ以外はほぼ近鉄特急である。ただ、中途半端に座席が向かい合わせになっているのは気になる。もしや??
金谷を出発する。左にカーブを取り、東海道本線から離れていき、そこからUカーブを経て新金谷へ、その後はほぼ北に向かって進む。新金谷で3割ぐらいの人が降りていった。SL列車の出発まで時間があるのか、列車は止まっていないが、人は多い。相変わらずSL人気は健在なようである。
さて、本題の駅メモだが、実は金谷からレーダーで大和田まで取れていた。ということは、その先の家山からが本格稼働ということになる。しばらくは川根路の茶畑や大井川を眺めながら、チェックインは続ける。駅奪取©(以下駅奪取とする)の方はまたしてもイエローライセンスで連動設定にしていたのだが、またやってしまった。神尾が取れていない!仕方ない、帰りに取るとしよう。
家山からは赤新駅(未訪問駅)となる。慎重にチェックインを続ける。駅奪取も連動できていることを確認する。○○駅の奪取に成功しました!の通知が来ればOKである。終点の千頭に到着。大井川本線をコンプした!降り際に出口付近の案内に気付く。井川線の閑蔵~井川間は線路下埋設物修復のため、運転を見合わせます、だとー!ということは最後はレーダーのお世話になるのか。乗りつぶしであれば不完全だが、ゲームだったらいいか。既に走破済みの区間でもあるし。
千頭の駅には立ち食いそば屋がある。こんな所に食事できる所があるとは。後で来よう。乗り換え時間が長ければ、そこでそばを食べていたのだが。だが、その時はそれが大きなミスであることに気付く由もなかった。。。
4.千頭~井川
ここからは井川線、南アルプスあぷとラインというらしいが。やたらと背が低くて狭い車両が待っていた。形状から言ってナローゲージかと思っていたのだが、実は軌間が1067ミリあるらしい。確かに、ナローゲージにしては線路幅が広いと思ったけど。列車は3両+ディーゼル機関車で先頭には運転台付の客車、最後尾に機関車が付いている(つまりプッシュプル運転である)。各車両は非貫通で中央の扉(手動)から乗り降りする。そして天井が低く狭い!
千頭を出発する。駅前の踏切にはギャラリーが。いつもの光景なんだろうな。さすがにこういう路線なので、速度はかなり遅い。もともと井川ダムの建設のために作られた路線なので、山肌に沿ってきついカーブを進む。それが目的なんだろうが大井川の景色は素晴らしい。だが、大きな問題が起こる。電波が入らない!トンネルは仕方ないにしても、地上でもアンテナが立たない、そして圏外表示が出る。位置ゲーにとっては致命的な状況である。それでも駅周辺ではどうにか電波が復活し、チェックインはできるようだ。
そして本日のメインエベント!?アプトいちしろ駅に到着。ここから次の長島ダムまではアプト式区間となる。後ろから来た電気機関車が編成の最後尾に連結される。これがアプト式仕様の機関車ED90である。ここから長島ダムまで最急勾配90‰(パーミル)の区間を進む。電気機関車ということはつまりここだけ電化されているわけである。速度は相変わらずだが、確かに高低差は今まで以上。アプトいちしろを出てかなり上の方に見えていた長島ダム駅に到着。ここで、後ろの補機(電気機関車)が編成から外れて、引き込み線へ下がっていく。そして、交換列車の先頭に連結されてアプトいちしろへと戻っていった。
そして、ひらんだを過ぎてトンネルを抜けると、圏外になった!奥大井湖上の両側にかかる奥大井レインボーブリッジでは完全に位置情報が取れないどころか、通信不能に。レインボーブリッジ封鎖でき・・・いや、そんなことより駅周辺で位置登録できないって、ゲームとして破綻してるだろ、これ。奥大井湖上を過ぎてトンネルを抜けると、何とか位置登録に成功した。それでも、不安は付きまとう。次の接岨峡温泉は割と開けてるのか電波が入った。が、その次の尾盛ではもう電波が入らない。幸い、接岨峡温泉から終点井川まではレーダーが届くようなので、何とかなるだろう。
現在の終点となる閑蔵に到着。交換駅なので、列車は配線を利用して転線する。ここからは大井川鐵道のバス(大鉄アドバンス)の閑蔵線で千頭駅前まで戻れる。実は大井川周遊きっぷのフリーエリアにはバス路線(寸又峡線、閑蔵線)が含まれている。さてチェックインしようとすると、また圏外!?バス停に行けば電波が入るかなあ。残念、やっぱり圏外でした。駅周辺でチェックインできないなんて位置ゲーとして破綻してるだろ(2回目)。ただ、接岨峡温泉では井川までレーダーが届くことを確認済みなので、それだけが頼みの綱である。
閑蔵駅前バス停(閑蔵駅から坂道を20mほど下った所にある)でバスを待つ。やって来たのは名鉄バス?いや、大井川鐵道と書いてあるから、たぶんお下がりだろう。さすがにバスは速い。と言うより鉄道が遅すぎるんだろう。途中の接岨峡温泉バス停付近でチェックイン。レーダーを確認すると、井川までの未取得駅(尾盛、閑蔵、井川)を確認できた。レーダーで赤新駅3つにアクセス。忘れないように、駅奪取でも駅レーダーで3駅にアクセスする。そう何度もこんな所には来られない。
不本意な形ではあるが、これでついにマスターオブ静岡の称号を、あれ?出ないよ?そんなバカな、抜かりはないはずだ!でも、落ち着いて都道府県データベース(ゲーム内)の静岡県の駅を確認すると、未訪問駅は御厨〔静岡〕。みくりや??しまったー!今回のダイヤ改正から東海道本線に新駅ができたんだった。そう言えば、新幹線から御厨駅建設なんとかって看板を見たことがあるような。てことは新幹線から取れそうだな。では、そのうちに。
しまった、このブログのタイトルを変えないと。いや、~への道と書いてるだけで、達成とは書いてないから、そのままでいいか(コラ)。と傷心の中ぼんやり考えていると、千頭駅前に到着していた。なんと、行きの1/3の時間で千頭まで帰ってこれた。実用性で言うとバスの方がいいのかな。ちなみに、前回(最初の走破時)は井川駅前からしずてつジャストラインのバスで新静岡まで戻ったのだが、そのバスは既に廃止されたらしい。今は横沢行きの井川バスに乗ると、終点の横沢でしずてつジャストラインの新静岡行きに乗り換えできるようである。
5.帰り道
千頭に到着すると、SLかわね路号の発車が近いようであった。ただ、当初予定ではその後の普通に乗ることにしていたし、千頭駅のきっぷを購入したいということもあり、SLは見送ることにした。先頭の方から上がる豪快な煙、編成の後ろにはEL(補機)。うーん、否定するわけではないが、あまり興味が引かれないのも抗えない事実である。
さて、きっぷ(硬券)を買おう!例によって、入場券、片道きっぷ(最短)、片道きっぷの小児券(通常は小児断片で対応するが、そうでない子ども用のきっぷ)、あとはJR連絡券があったはず。だが、窓口氏は不慣れだったのか、イマイチ要を得ない。服装が駅務ではなく車両部のようなので、不慣れだったのだろうか。実は、千頭、家山、新金谷からはJR連絡のきっぷがあり、最長で東京都区内までのきっぷもあるのだ。本当はそれを買おうと思ったのだが、窓口の担当者が慣れてなさそうなこと、連絡券は使用しないといけませんなどと言われたことにより、やむなく島田までの連絡券を購入することにした。会社によっては結構商売上手で、窓口のお姉さんにいろいろ出されてかなりの買い物をしたこともあるのに、君たち商売が下手だな。SL以外にも収入源はあるんだぞ。しかも連絡券に関しては、回収されますけどいいですか?なんて言われたけれど、大丈夫ですと答えた。本当は「ワシを誰だと思っとるんじゃ!」て言いたかったけど。
一応買い物も終わったし、食事にするか。と思ったら、そば屋が閉まっている!営業時間は11:30~13:30だと?これが田舎の洗礼か。売店も14:30に閉店。新型コロナウイルスの対策などと書いているが、そんなものに効果があるのか?消毒のため閉店を1時間早めますというならまだ分かるけど、ただの短縮ってアリバイ作りにしかならないのでは?改札も閉まり、売店も閉店し薄暗い駅構内に取り残される。次の金谷行きまではあと2時間以上ある。でも、あんな山奥にいるよりはまだマシだ。
ようやく、普通の金谷行きがやって来た。これまた近鉄16000系である。今度は座席は進行方向を向いている。人も少なそうだし座席を向かい合わせにする。が、他の人は向きを変える様子がない。もしや??座席の向きを変える方法を知らないのでは?一般的な特急車両では(JR、私鉄問わず)、座席の下のペダルを踏み込みながら回転させるものだが、近鉄特急(最近のアーバンライナーやACEなどではなく、前の世代)の場合は、背もたれを前に倒しながら回転させるのである。関西、中京エリアの人や我々マニアにとっては常識なのだが、やっぱり知らないんだろうな。誰か尋ねてきたら親切に教えてあげようと思ったが、誰も来ないので様子見で終わってしまった。
帰りもとりあえずチェックインを続ける。それと行きに取り漏れた神尾を取らないと(駅奪取)。無事に奪取に成功した。車窓は次第に暗くなり、金谷に着く頃には真っ暗に。今度は連絡改札を通過する。JRホームの手前にTOICA改札機があるが、裏の白いきっぷをお持ちの方はそのままお通りくださいと書いてある。そのままお通りして、熱海方面の電車を待つ。この時間帯は興津止まりでなく、浜松から熱海への直通がある。次の電車は5両編成。ということは。313系2000番台だ、と思ったらやはり後ろは211系5500番台。最後まで期待を裏切らない(悪い意味で)JR東海。最高だぜ!
すっかり暗くなった車窓を尻目に、チェックインは続ける。さすがにこの辺りははじめまして称号(20回アクセス)が多くなってきた。随分乗ったんだな。帰省だけでなく、名古屋旅行や飯田線ツアーなどで結構乗っているのか。重点ポイント(静岡~清水間、吉原~東田子の浦間)も分かってきた。ようやく函南を過ぎてお休みタイムに入る。丹那トンネル内は相変わらず圏外になるので、寝るのに最適である。
熱海に到着。4分乗り換えで上野東京ライン高崎行きに乗り換える。グリーン車は、まあいいや。よく考えたらグリーン券て800円(土休日・事前料金)するんだよな。何気なく使ってたけど、結構お高いよね!?時間もないし、普通車(ロングシート)に乗る。もうあとは時間も時間なので寝る?いや、小田原ぐらいまではがんばってみるか?あ、平塚からは新幹線コースから外れるのか。なんと、今月は新幹線に乗ることが意外に多く、平塚から東側が月新駅になっている。とりあえずオレンジ(月新駅)だけでも消しておこう。
6.おわりに
位置ゲーというのは携帯キャリアの電波を拾って、初めて成立するものである。今さらなんだと思われそうだが、今回はそれを特に痛感することになった。静岡県で言えば、飯田線の天竜区ゾーンでも地上で圏外になることはあったが、井川線はさらにその傾向がひどく、駅周辺ですら圏外またはアンテナマークが出ないという致命的な状態が見られた。ゲームを作った人はそこまで調査はしてないのだろうな。ただ、ネットの地図だけ見てテキトーに作っているのだろう。
あとは、旅行直前の新駅にやられるとは。マスターオブの称号は、その時点での県内の全駅をチェックすれば成立し、その後の新駅によっても称号は剥奪されない。だが、新駅登場後は、当然ながらその駅にアクセスできなければ全駅制覇とはならない。えーと、御厨(みくりや)ってどこだっけ?袋井の横か。新幹線から見えたということは新幹線からでも取れるだろう。
というわけで、結構苦労した(電波が入らない問題もあり)割には、称号獲得できずという悲しい結果に終わった。と言っても後1駅、しかもアクセスの便利な所にあるからそんなに心配することはないだろう。とりあえず静岡県は終わったので(えー)、残る首都圏に注力するとしよう。